2005.11.16 Wednesday
萌え。
最近スキンを替えたくらげです。こんにちは。
使用しているのは・、λ。その界隈で最近話題になってるスキンです。その由来のおかげかは定かではありませんが、どうもネタスキンとして扱われてるっぽいのですが・・・。 どうしてどうして、スキンとして純粋に見ても使いやすいと思います。グリーン系が好きなのですが、グリーン系のスキンってどぎついか目がチカチカするものが多いんですよね。・、λは落ち着いた色合いで見やすいので、かなーりお気に入り。末永く使わせていただくことになりそうです。 さて・・・ROの話題はこれくらいにして。
森永卓郎著:萌え経済学<講談社>を読了。
内容としては、萌えビジネスの現状を概観し、日本経済界の問題点を指摘。その上で解決策のひとつを提案するという、学術書としてはオーソドックスな構成でした。こと第一部でとりあげられている萌えビジネスの現状については、とても興味深く読むことができました。そこっ、下世話な好奇心とか言わないっ。 ただ、疑問が2点ほど。 まず第一として、"萌え"の定義が狭すぎないかということ。 本書内では"萌え"を「キャラクターに恋をすること」と定義し、そこに至る原因として「自身の恋愛能力に絶望すること」を挙げている。この定義そのものが実証例から導かれたわけではなく、定義として妥当かどうかは不明である。また、実際に使用されている場面や意味と対比して、若干乖離があるように思える。 そもそも、「キャラクターに対する恋愛」をビジネスにしてしまえば、それは既存のキャラクタービジネスと何ら変わるところがない。対象を「キャラクター」に限ってしまえば、本書内で取り扱われているメイド喫茶やメイドマッサージなどと言ったサービスは対象外になってしまう。萌えビジネス全体を俯瞰して、共通して提供されているものが何であるのかをきちんと考察しておらず、冒頭で定義されている「萌え」の概念との整合性がない。そのため、萌えという言葉が独り歩きしている印象を受ける。 そもそも、日本語には愛・愛情・愛玩など、特定の対象への親密な感情をあらわす言葉がいくつも存在しており、それらを提供するさまざまなビジネスもまた存在している。ビジネスにおいて、「萌え」という概念を前面に出すのならば、既存の用語で包含しきれない概念は何であるのか、「萌え」独特の心理的・行動的要素はなんであるのかを、具体的な根拠を添えて明示する必要があろう。 その点において、本書における「萌え」の定義は不十分であると言わざるを得ない。結果として、「萌え」ビジネスと既存サービスとの境界線がどこにあるのかが曖昧なままになってしまっている。 二点目として、書籍全体を通して何がいいたいのかがつかみにくいこと。 萌えビジネスが経済全体を変える可能性を説いているかと思えば、「萌えビジネスは閉鎖ビジネスである」と否定する。萌えビジネスを日本経済の問題点を解消するモデルとして説いているのかと思えば、萌えビジネスよりも相応しい例が挙げられている。萌えの定義が曖昧であることや、話題提供の順序を誤っていることなども、本書の論点が曖昧化することに拍車をかけている。 筆者が主張したいのは、「大量生産・大量消費型の経済構造を脱却し、商品に付加価値を付与することで消費者の購買意欲を高め、中小生産者の体力をつけるべきだ」という点であると思われる。この考え方そのものについては納得がいくし、共感できるところが多い。しかしながら、付加価値型ビジネスと萌えビジネスとの関連が不透明になってしまっているのは、本書の存在意義に関わる問題であるといえよう。 とまぁいろいろ突っ込みたいことはあるのですが、読み物としては面白いんじゃないかと思います。読書の秋でもありますし、興味のある方は読んでみてはいかがでしょうか。 購買手段は慎重にご検討ください。 大学生協の書店に発注したりすると、もれなく生協のおばちゃんから痛げな視線をもらえます_no |